オリジナル小説「鬼切役奇譚」内で【別格】とされる方々。
上から伊藤景久、塚原卜伝、上泉秀綱。
秀綱が狩衣を着ているのは、私の単なる趣味です(笑)

剣が好きな人はピンときたと思いますが、彼らにはモデルがいます。
戦国の時代に名を轟かせた三人、伊藤一刀斎景久、塚原卜伝、上泉伊勢守信綱
の三人です。
彼等にくらべると、宮本武蔵が虎の前の山猫に見えます。
武蔵は強かった、という人は多々ありますが、彼等はそれを上回る強さを証明
し、そして権力者に認められ、求められた人たちです。
まあ、彼等と武蔵は産まれた年代が違うので、一概に武蔵が彼等より弱かった
とは言い切れませんが、慕った弟子の数、スカウトに来た権力者の名前、伝説、
どれをとっても、武蔵とはレベルも輝きも違いますね……。

◆ では、歴史のおじかん ◆(ぉ

伊藤一刀斎景久は、「修行は実戦で行うのが一番」と言ってたくらい
の実戦重視の人で、生き死にの戦いのエピソードが本当に多い人物です。
彼の興した「一刀流」が「小野一刀流」へと受け継がれ、徳川将軍家の剣として、
柳生とともに発展していきます。
また彼は、「瓶割」という異名を持つ刀の所持者としても有名です。
この刀で人が隠れたでかい瓶ごと一刀両断にしたとか。化けもんかこの人。
この小説の中では、一刀流の粗、伊藤一刀斎を女性として登場させる予定です。
まあ、未来の話で、おとぎ話ってことで許して(^^;)
塚原卜伝は、六章からの登場ですが、気が付いた人、何人いただろう。
卜部っていうのは、塚原卜伝の実名らしいですね。そして、実際に神主
の家系に生まれて、そこそこ家系も良かったらしいです。塚原は、養子先の名。
戦場に出る事三十九回、真剣勝負十九回負け無しと、無敵コマンド使ったかアンタ、
というくらい戦いに明け暮れた凄まじい人です。
唯一「戦」で負けた室町幕府十三代将軍、足利義輝の師としても有名です。
これは逸話ですが、宮本武蔵は、この卜伝に鍋ぶたであしらわれて負けたのだ
そうです。武蔵贔屓にも、卜伝は特別な存在だったようですね。
上泉伊勢守秀綱は、塚原卜伝と並び史実の上でも別格とされた人ですね。
卜伝は将軍足利義輝の師として剣を教え、秀綱はその義輝に剣を上覧し、従四位の
位まで授かっています。何か縁がありますね、この二人。
そして柳生宗厳がこの上泉秀綱の弟子となり、そこから柳生新陰流が発展していき
ます。秀綱は「燕(猿)飛」の使い手としても有名です。
ちなみに、上泉伊勢守は、武田信玄に気に入られ、武田以外のどこにも仕官しない
という条件のもとに「信」の字をもらい、それより後、上泉信綱、と名乗るように
なります。どうやら上杉謙信も彼を狙ってたようで、先に信玄が楔を打ちこんだと
いう感じでしょうか。

 

2004年2月28日