新しく発言する EXIT 「北へ。」
今回は本当にお待たせしましたですね

















  今回は本当にお待たせしましたですね 岡村啓太 2002/12/06 22:21:27 
  AnotherStoryofTanya 岡村啓太 2002/12/06 22:22:38 
  <上からのつづき> 岡村啓太 2002/12/06 22:24:18 
  <上からのつづき> 岡村啓太 2002/12/06 22:26:40 
  <上からのつづき> 岡村啓太 2002/12/06 22:27:47 
  <上からのつづき> 岡村啓太 2002/12/06 22:29:44  (修正2回)
  <上からのつづき> 岡村啓太 2002/12/06 22:30:37 
  <上からのつづき> 岡村啓太 2002/12/06 22:34:08 
  <上からのつづき> 岡村啓太 2002/12/06 22:35:16 
  <上からのつづき> 岡村啓太 2002/12/06 22:37:39  (修正2回)
  あとがき 岡村啓太 2002/12/06 22:39:23 
  感想♪ 長良川の鮎@琴梨1周年〜♪ 2002/12/07 15:06:39 
  │└さっそくの感想とご指摘ありがとうございま... 岡村啓太 2002/12/07 15:39:52 
  うわー ろっきゃん 2002/12/11 22:23:03 
  │└うむむ… 岡村啓太 2002/12/11 23:01:37 
  掲載しましたよーヽ(’▽’)ノ2002/12/13 01:50:19 
  │└掲載ありがとうございます 岡村啓太 2002/12/13 22:25:13 
  こっそりと・・・ 久保 真 @ターニャ王朝後方支援部隊長 2003/01/08 22:57:36 
   └ちゃんと気がつきましたよ^^ 岡村啓太 2003/01/12 09:22:42 
    └追加です。 久保 真@ターニャ王朝後方支援部隊長 2003/01/21 03:44:59  (修正1回)

















  今回は本当にお待たせしましたですね 岡村啓太 2002/12/06 22:21:27  ツリーに戻る

今回は本当にお待たせしましたですね 返事を書く ノートメニュー
岡村啓太 <vhhyhipvfj> 2002/12/06 22:21:27
おまたせしました、Another Story of Tanyaの第3話をお送りします。

本当はもっと早くにお届けするつもりだったのですが。
例のサーバー事故で一旦発表がお流れになった後、
加筆、修正、構成の練り直し、その他色々やっている内にこんなに遅れてしまいました。

今回の内容も前回に引き続きシリアスなものになっております。
文体は久保さんの助言に基づき、最初っから第3者視点で書いております。
詳しい事はまたあとがきで説明(いいわけ?)いたしますので、
今回は少し長いかもしれませんが

本編をどうぞお楽しみ下さいませ。



















  AnotherStoryofTanya 岡村啓太 2002/12/06 22:22:38  ツリーに戻る

Re: 今回は本当にお待たせしましたですね 返事を書く ノートメニュー
岡村啓太 <vhhyhipvfj> 2002/12/06 22:22:38
Another Story of Tanya

 第3話 赤い花に映る人は

 ターニャが運河工芸館へ戻ってくると、職場の皆は一様に驚きと困惑の表情を浮かべた。
 しかし、ターニャの表情が出ていった時のものが嘘の様に明るくなっていたことが、皆を安堵させた。
 そして次々とターニャには気遣いの言葉がかけられた。
 それらに対してターニャはふかぶかと頭を下げて謝罪すると、すぐにでも作業を再開したいと申し出た。
 しかし、それに対しては店長から1日ゆっくり休むようにと申し渡されてしまったため叶わなかった。
 ターニャとしてはすぐにでも夕焼けの赤に取り組みたかったのだが、自分が仕出かしたことを思うと引き下がるしかなかった。
 仕方なくターニャは夕焼けの赤のための材料をそろえる事だけ終えると、寮に帰って早く寝てしまうことに決めた。
 しかし布団にもぐりこんでも昔の事、父の事、今日の事、秋吉の事、明日の事などが脳裏によぎるため、なかなか眠れなかった。


 そして翌日
 ターニャは工芸館の開店時間よりもずっと早くに出勤した。
 さすがにその時間では誰も来てはおらず、まだ扉の鍵は閉まったままだ。
 ターニャは店長から預かっている鍵を取り出し鍵穴に入れようとしたが、気が急いているせいかうまく入らない。
 なんとか鍵を開け、工芸館の中に入るとすぐにターニャは身支度を整えて工房へと向かう。
 そして炉に火を入れ、さっそく作業に取り掛かったのだった。


 そして作業開始から数刻が経ち

「できた・・・」

 ターニャの前には1つのベネチアン・グラスが誕生していた。
 それは何度となく夕日を眺め、網膜へと焼き付けた色。
 ターニャが長く待ち望んでいた。
 夕焼けの赤を湛えていた。

「ツヴェト・ザカータ・・・。父の笑顔の色・・・」

 ターニャは満ち足りた表情に微笑みを浮かべながらその色に見入った。
 そうすると、脳裏に今までのことが次々と浮かんでは消えてゆく。

(お父さん・・・・・・)

 すると急に視界が歪んでベネチアン・グラスが見えにくくなってきた。 
 自分でも意識していないうちに涙があふれてきたらしい。

(うれしいはずなのに・・・どうして涙が・・・)

 ターニャが涙を拭おうとしたその時、

「ターニャ」

 突然後ろから声がかけられた。
 驚いて振り向くと、そこには彼女の同僚の姿があった。

「ターニャ?どうしたの、泣いてるの?」

 その同僚は昨日のターニャの姿も見ていたため、今のターニャの様子を見て心配そうに尋ねた。

「あっ、いえ、なんでもありません」

 ターニャは慌てて涙をぬぐって笑顔をみせる。

「そう、ならいいのだけど」

 ターニャの笑顔に暗いところがなかったため、同僚の不安はすぐに拭い去られた。

「それよりアナタに会いに来たって人が来てるわよ」

「あっ、はい。(いったい誰でしょうか?)」

 ターニャに人が訪ねて来ることなどは滅多になく、彼女には誰が来たのか検討もつかなかった。

<つづく>

















  <上からのつづき> 岡村啓太 2002/12/06 22:24:18  ツリーに戻る

Re: 今回は本当にお待たせしましたですね 返事を書く ノートメニュー
岡村啓太 <vhhyhipvfj> 2002/12/06 22:24:18
<上からのつづき>

 職員専用の工房を出てゆくと、そこには思いもかけない人がいた。

「秋吉さん!?」

「おはよう、ターニャ」

「お、おはようございます」

 驚きも束の間、秋吉が笑顔で挨拶してきたので、ターニャも慌てて挨拶を返す。

「でも、どうしたんですか?」

「ん・・・。ターニャのことがちょっと気になって、来てみたんだ」

 秋吉はそう言うと、少し照れくさそうに笑った。

「えっ!私のことが・・・ですか?」

 ターニャはその予想外の返事に動揺してしまう。

「・・・うん」

 でも秋吉はその時ちゃんとターニャの顔を見ていなかったので、そんな彼女の態度には気づかなかった。

「あ、ありがとうございます・・・」

 ターニャはうれしさを感じると同時に、照れくさいような恥ずかしいような気持ちになった。
 そして心臓の鼓動が早くなってくるし、顔も何故か火照ってくる。
 
「ところで夕焼けの赤はどうなったの?完成した?」

「はい!そうなんです!さっき出来あがったんですよ。見てくださいますか?」

 ターニャは表情を輝かせると、勢い込んで言ってきた。

「もちろん」

「では、少し待っていてください」

 ターニャは工房まで引き返すと、ベネチアン・グラスを手に急いで戻ってくる。

「見てください!これが私が初めて作った夕焼けの赤です」

 ターニャは息をはずませたまま、手に持っていたベネチアン・グラスを秋吉に差し出した。
 秋吉はそれを受け取りと子細に眺めた。

「・・・うん。おめでとう、ターニャ。ついに夢が叶ったんだね」

「ありがとうございます!これも・・・きっと秋吉さんのおかげですね」

「そんな・・・僕は何もしてないよ。ターニャが今までがんばってきたからだよ」

「いいえ。秋吉さんがいてくれたから出来たんです。そうさせて下さい」

「・・・うん、分かったよ。ターニャがそれでいいって言うなら・・・」

「はい」

 秋吉はターニャに眩しいほどの笑顔を向けられるのがなんだか照れくさかったので、もう1度視線をベネチアン・グラスに戻した。

「・・・これがターニャの夕焼けの赤なんだね」

 秋吉がそう言うとターニャは少し表情を曇らせた。

「いいえ。これは父が残した成分表をもとに、昔父が作ったグラスを再現したものですから・・・。正確には私の作品ではありません」

「そうなんだ・・・」

「はい。ですから私はこの夕焼けの赤を使って、自分の初めての作品・・・スズランの花を作ってみようと思います」

「スズランの花?」

「はい。スズランの花言葉は『幸福が訪れる』。
持っていると幸福になれるような。そんなスズランのアクセサリーを作りたいんです」

「うん・・・。すごくいいと思うよ」

「ありがとうございます。秋吉さん、今から作るつもりですので、出来上がるまで見ていてくれませんか?」

「ああ、いいよ。僕も見てみたいからね。ターニャの作ったスズラン」

「ありがとうございます。では、ついて来てください」

<つづく>

















  <上からのつづき> 岡村啓太 2002/12/06 22:26:40  ツリーに戻る

Re: 今回は本当にお待たせしましたですね 返事を書く ノートメニュー
岡村啓太 <vhhyhipvfj> 2002/12/06 22:26:40
<上からのつづき>

 ターニャは秋吉を伴って工房まで戻って来た。

「ここって関係者以外入っちゃダメなんじゃ・・・」

 秋吉は不安そうに辺りにある様々器具などを眺めながら尋ねた。

「本当はそうなんですけど・・・。今日は特別です」

 ターニャはいたずらっぽく笑うと、作業に取り掛かった。
 秋吉はターニャの後ろで黙ってそれを見守っている。
 ターニャが馴れた手つきでバーナーを操ると、みるみるうちに赤いスズランが出来あがってゆく。
 その光景は秋吉にはまるで魔法でも使っているかの様に見えた。

「出来ました!夕焼けの赤で作った『赤いスズラン』です」

 そしてターニャが秋吉の方に振りかえった時、そこには見事な赤いスズランが咲いていた。

「これが赤いスズランか・・・。可愛らしくて、清楚で、暖かみのある作品だね」

「ありがとうございます。そう言っていただけると、とてもうれしいです。
スズランの別名は『君影草』・・・愛しい人の面影を映す花です・・・」

(愛しい人か・・・意味深だな。ターニャにもそんな人がいるのだろうか?)

 秋吉はターニャの話を聞いて、そんなことを思った。

「私、この赤いスズランを店長に見せてきます。お店に置いてもらえたら素敵ですよね」

「うん、そうだね。きっと置いてもらえるよ」

「はい。では、行ってきます」

 ターニャは大事そうに赤いスズランを持つと店の奥へ入っていった。
 そして秋吉がターニャの成功を信じてそのまま待っていると、
 さっきまでの明るい笑顔が信じられなくなるぐらい暗い表情のターニャが戻ってきた。

「どうだったの?」

 秋吉はそんなタ−ニャの表情にイヤな予感を感じながらもあえて尋ねた。

「・・・・・・店長に言われました。スズランは赤くないって・・・。
そんなことは私だって分かっています。でも私はどうしても夕焼けの赤を使ってスズランをつくりたかった・・・。
幸せを呼ぶ花は暖かな赤い色に咲いて欲しかったんです。
でも店長は言いました。もっと分かりやすい商品を作らないと売れないと・・・」

「そんな・・・」

「仕方ないですよ・・・。店長の言う事も正しいですから・・・。また・・・がんばります・・・」

 そう言って秋吉から視線をそらすターニャは涙を流さずに泣いているように見えた。

<つづく>

















  <上からのつづき> 岡村啓太 2002/12/06 22:27:47  ツリーに戻る

Re: 今回は本当にお待たせしましたですね 返事を書く ノートメニュー
岡村啓太 <vhhyhipvfj> 2002/12/06 22:27:47
<上からのつづき>

「ターニャ・・・」

「秋吉さん・・・。これはアナタに差し上げます」

 そう言って顔を上げると、ターニャは秋吉に赤いスズランを手渡した。

「えっ!そんな。こんな大事な物貰えないよ」

 秋吉は手渡された赤いスズランを返そうとした。
 しかしターニャは差し出された手を押し返した。

「それは・・・秋吉さんがいなければ決して生まれなかった作品です。ですから秋吉さんに受け取ってほしいんです」

「・・・・・・うん、ありがとう。それじゃあ受け取っておくよ」

 秋吉はしばらく迷ったが、ターニャの目が真剣に何かに訴えているような気がしたので、結局受け取ることにした。
 そして秋吉が手を引っ込めると、ターニャはまだ少し暗い影を残しながらも、うれしそうに微笑んだ。

「それじゃあ、私はこれから仕事に戻りますので・・・行きますね」

「うん。またね、ターニャ」

「はい。さようなら、秋吉さん」

 ターニャは秋吉に背を向けると、店の奥へ行こうとした。

「ターニャ!」

 しかしその背中があまりにも小さく、儚く見えて、秋吉は思わず呼び止めていた。

「はい、何ですか?」

 ターニャは振りかえると不思議そうな顔で秋吉を見た。

「あっ・・・」

 しかし呼びとめたものの、秋吉は何と言ってあげればいいのか分からなかった。
 今のターニャには‘気を落とすな’とも‘がんばれ’とも言えない気がしたからだ。

「赤いスズラン・・・大切にするよ」

 だから秋吉の口から出た言葉はこんなものだった。

「はい。大切にしてあげてください。私が夕焼けの赤で作った最初の作品ですから」

 でも、その言葉はターニャを微笑ませるだけの力は持っていたらしい。

「うん、約束するよ」

 だから秋吉も笑顔を返すことが出来た。

<つづく>

















  <上からのつづき> 岡村啓太 2002/12/06 22:29:44  (修正2回) ツリーに戻る

Re: 今回は本当にお待たせしましたですね 返事を書く ノートメニュー
岡村啓太 <vhhyhipvfj> 2002/12/06 22:29:44 ** この記事は2回修正されてます
<上からのつづき>

カランカラン

 店内にカウベルの音が響く。
 それは仕事を終えたターニャがエンゼルへとやって来た印だった。
 その音を聞きつけたマスターが入り口を振り返る。
 そして、そこにターニャの姿を見とめて笑顔を浮かべた。

「おや。いらっしゃい、ターニャ」

「こんばんは、マスター」

 店内はもう時間も遅いせいか客が一人もおらず、ターニャとマスターの2人っきりだった。

「いつものでいいかい?」

 ターニャがいつも座る席に着くと、マスターは水をテーブルに置いてそう尋ねた。

「はい、お願いします」

「分かった」

 マスターは一旦カウンターの方に行き、そしてしばらくした後ロシアンティーを2つ持って戻って来た。

「マスター。なぜ2つなのですか?」

 ターニャは目の前に並べられてゆくカップを眺めながら不思議そうに尋ねた。

「もう一つは私の分だからさ」

「お店はいいのですか?」

「見てのとおり、お客さんは目の前にいるお嬢さんが1人だけだからね。構わないさ」

 マスターがそう言いながらウインクをしたので、ターニャはクスリと笑みをもらした。

「それに、何か話があるのだろう」

 マスターはターニャの前の席に腰掛け、カップを自分の方へ引き寄せた。

「えっ!どうして分かったんですか?」

 ターニャは図星を突かれた驚きのため、ジャムを紅茶に入れる手を止めてマスターを見た。

「何時になくターニャの顔がうれしそうだったからね。きっと何かいいことがあったんだと思ってね。違うかい?」

 マスターはジャムをすくいながら悠々と答えた。

「いいえ、違いません。実は・・・夕焼けの赤が完成したんです」

 ターニャは手の動きを再開させながらそう言った。

「えっ!!」

 そして今度はマスターが驚きで手を止める番だった。

「見てください」

 ターニャはバックからベネチアン・グラスを取り出すとテーブルに置いた。

「ほぉ〜・・・これがそうか・・・・・・。いや、おめでとう、ターニャ」

 マスターはベネチアン・グラスをまじまじと見つめた後、うれしそうに頬をゆるませ笑顔を向けてきた。

「ありがとうございます」

 自然とターニャも頬が緩んで笑顔になる。

「でも、どうやって完成させたんだい?今までどうやっても作れなかったんだろ?」

「実は・・・」

 ターニャは昨日から今日までのあらましをマスターに語って聞かせた。

<つづく>

















  <上からのつづき> 岡村啓太 2002/12/06 22:30:37  ツリーに戻る

Re: 今回は本当にお待たせしましたですね 返事を書く ノートメニュー
岡村啓太 <vhhyhipvfj> 2002/12/06 22:30:37
<上からのつづき>

「そうか・・・。赤いスズランはお店には置いてもらえなかったのか・・・」

 ターニャの話を聞き終えたマスターは表情を少し曇らせながら呟いた。

「そんなに暗くならないでください。私は平気ですから」

 そんなマスターの様子を見て、ターニャは努めて明るくそう言った。

「そうなのかい?それならいいのだけど・・・」

「はい、大丈夫です」

 そう言うターニャの表情に本当に陰がなかったため、マスターは安心して表情を緩めた。

「でも意外だな。もっと落ち込んでいるものかと思ったけど」

「そうですね・・・」

 そのことはターニャ自身も気になっていた。
 たしかに赤いスズランが認められなかったことはショックだった。
 しかし不思議とその事で自分がそれほど落ちこんではいない事に気づいていた。
 でもその理由についてはさっぱり分からない。
 自分は夕焼けの赤を出したかっただけで、スズランの事は実はどうでもいいと思っていたのではないか?
 そんな風に考えそうになって、その事の方で落ち込みそうになったぐらいである。

「それは、あれかな。その秋吉くんのせいかな」

「えっ!どうしてですか?」

 ターニャには何故ここで秋吉の名前が出てくるのか分からず、不思議そうな顔で聞き返した。

「ターニャはその秋吉くんのことが好きなんだろ。
 好きな人に大切なモノを渡せたんだから、とりあえずそれで満足できたんじゃないかな」

 マスターは軽い口調で微笑みながら言っていたが、その言葉はターニャにものすごい衝撃をあたえていた。

「私が・・・秋吉さんのことを好き?」

 ターニャは半ば呆然としながらそう呟いた。

「あれ、違うのかい?私はターニャの話ぶりからそう思ったんだけど?」

 マスターはターニャの表情を見ながら意外そうに聞き返した。

「そ、そんなはずありません!!だって・・・。だって秋吉さんははやかの恋人なんですよ!!」

 マスターの声で我にかえったターニャはすぐに大声を上げて否定した。

「そ、そうかい・・・。ごめんよ、ターニャ。変なこと言ってしまって・・・」

 マスターはターニャのあまりの剣幕に腰を引かせながら謝った。
 しかしその言葉はターニャの耳には届いていなかった。 

「そんなはず・・・ありません・・・」

 そう呟く言葉とは裏腹にターニャの心臓は息苦しいくらい激しく鼓動を刻んでいた。
 それはあたかもターニャ自身の言葉を嘲笑うかのように。

(そんなはずない。そんなはずないんです・・・)

 それでもターニャは心の中でそう呟き続けた。
 まるで自分に言い聞かせるかのように。

<つづく>

















  <上からのつづき> 岡村啓太 2002/12/06 22:34:08  ツリーに戻る

Re: 今回は本当にお待たせしましたですね 返事を書く ノートメニュー
岡村啓太 <vhhyhipvfj> 2002/12/06 22:34:08
<上からのつづき>

 ターニャはエンゼルを出た後はまっすぐ自分の部屋へと帰って来た。
 そして部屋に入ると、まるで吸いこまれるようにベットに倒れこんだ。
ターニャはここに戻ってくるまでの間ずっとマスターに言われた事を考えていた。
 たしかに、自分が落ち込んでいるとき、側にいて励ましてくれて、そして夕焼けの赤を完成させるキッカケをくれたのは秋吉だ。
 それに、何故か秋吉の側にいると安心できる。
 心が落ち着く。
 だから赤いスズランを作るときにも側にいてもらったのだ。
 秋吉に赤いスズランを受け取ってくれたくれた時はとてもうれしかった。
 それに秋吉がいなくなった後、ターニャはひどく切ない気持ちにもなった。
 でもそれらの事が秋吉を好きという事と結びつくのかどうかは分からない。
 ただ、

(私は秋吉さんに惹かれ始めている)

 その事だけははっきりと分かった。
 でも、それは決して抱いてはいけない感情であった。

ピリリリリリリ

 ベットに顔を伏せ、そんな想いを抱いきながら苦悩しているターニャの耳にバックに入れてある携帯電話の呼出音が届いた。

(誰でしょう?こんな時間に・・・)

 ターニャはベットから身を起こすと、バックから携帯を取り出す。

「もしもし」

『もしもしターニャ。あたし、葉野香』

ドキッ

 ターニャは葉野香の声を聞いて、一瞬胸の鼓動を高めた。
 それはターニャが今、葉野香に対して後ろめたい想いに捕われている証拠でもあった。

「はやか?どうしたんですか、こんな時間に?」

 それでもターニャは努めて冷静な声で応えた。
 それは葉野香には決して自分の気持ちを知られてはいけないという一念からだったのかもしれない。

『ターニャ。夕焼けの赤、完成させたんだって!おめでとう!!』

 それはターニャにとってあまりにいきなりで唐突な言葉だったので驚いていた。
 まさか葉野香の口からそんな言葉が出てくるなど思いもしなかったのだから。

「ありがとう、はやか。でもどうして知っているのですか?」

『耕治さんから聞いたんだよ』

「そうですか。秋吉さんが・・・」

 葉野香の口から秋吉の名前が出ると、ターニャの胸が少しだけチクリと痛んだ。
 でも、わざわざ秋吉が自分の事を葉野香に伝えてくれたのはうれしかった。

『でも残念だったね。せっかく作った第1号はお店には置いて貰えなかったんだろ』

「はい・・・」

『赤いスズランでしょ。耕治さんに見せてもらったけど、すッごく良かったよ。あたしなら絶対買うのになぁ』

「ふふっ、ありがとう、はやか。そう言って貰えてうれしいです」

 そう言ってもらえた事は純粋にうれしくて、ターニャの顔には笑みを浮かんでいた。

<つづく>

















  <上からのつづき> 岡村啓太 2002/12/06 22:35:16  ツリーに戻る

Re: 今回は本当にお待たせしましたですね 返事を書く ノートメニュー
岡村啓太 <vhhyhipvfj> 2002/12/06 22:35:16
<上からのつづき>

『ねぇ、ターニャ。今度またゆっくり会おうよ。その時に夕焼けの赤の完成のお祝いしてあげるからさ』

「えっ!?そんな・・・。そこまでしてもらうのは悪いです・・・」

『別にそんなに大袈裟なものじゃなくて、ちょっとしたお店でちょっと高価なものでお茶するぐらいだからさ。いいだろ?』

「はい・・・。それでしたら」

 本当は今のターニャは葉野香と合わせる顔がないと思っていたのだが、
 葉野香が本当に自分のためにしてくれている事が分かるため、無下に断ることは出来なかった。

『それじゃあ細かい事は今度までに決めておくから、また連絡するよ。じゃ、おやすみ、ターニャ』

「おやすみなさい、はやか」

ピッ

 ターニャは携帯を切ると、しばらく携帯の画面を黙って見つめ続けた。
 それから今度はベットにあお向けで倒れこむ。
 するとターニャの手から放れた携帯がベットの上を滑った。
 そしてターニャはぼんやり天井を見ながら、葉野香の事を考えた。
 ターニャは葉野香が夕焼けの赤の事を自分の事の様によろこんでくれた事は本当にうれしかった。
 自分のしたことで誰かがよろこんでくれる。
 しかもその誰かが自分の大切な人で大好きな人だったこと。
 そのことはとてもうれしかった。
 しかしそんな大切な人の恋人に想いをよせてしまった。
 そんな自分はそんな大切な葉野香を裏切るような事をしているのではないか?
 そう思うと胸がひどく痛かった。



 次の日からまたターニャは運河工芸館で仕事に励むようになった。
 しかし、夕焼けの赤には今だ手をつけてはいなかった。
 赤いスズラン以外の夕焼けの赤を使った作品を思いつけなかった事も確かに理由一つではある。
 しかし本当に理由は、夕焼けの赤の事を考えると、どうしても秋吉の事まで考えてしまって集中できないからだった。
 だから主に仕事はレジ打ちに専念していたのだが、ちょっと暇な時間が空くと秋吉の事を考えてしまう。
 そんな時は自分でも知らぬ間にぼんやりしているらしく、お客が目の前にいてもしばらく気がつかない事まであった。

(こんな事じゃいけない!秋吉さんは、はやかの恋人。会わなければ、考えなければきっと大丈夫)

 そう自分に言い聞かせるのだが、一度意識してしまった想いは自分の意思では、もうどうしようもなくなっていた。
 考えまいとすればするほど意識してしまう。
 それはまるで底にない深みにはまってゆく様であった。
 そしてターニャの内で秋吉の存在がどんどん大きくなってゆく。
 それはもう止めようもないくらいに。
 そして、もうタ−ニャは自分の気持ちに気づいていた。
 自分が秋吉の事を好きになっていることに。
 しかし秋吉の存在が大きくなればなるほど、ターニャの心は傷つき、疲弊していった。
 息がつまるような、胸が締め付けるような想いと葉野香に対する罪悪感によって。

<つづく>

















  <上からのつづき> 岡村啓太 2002/12/06 22:37:39  (修正2回) ツリーに戻る

Re: 今回は本当にお待たせしましたですね 返事を書く ノートメニュー
岡村啓太 <vhhyhipvfj> 2002/12/06 22:37:39 ** この記事は2回修正されてます
<上からのつづき>

 そんな日々が数日続いたある晩。

ピリリリリリリ

 ターニャの携帯に電話がかかってきた。

「もしもし」

『もしもしターニャ。あたし、葉野香』

ビクッ

 ターニャは葉野香の声を聞いて、大きく身体を振るわせた。
 以前なら、葉野香の声を聞いただけで、うれしくなったものなのに。

(はやかの声を聞いて脅えるなんて・・・。いつから私はこんな人間になってしまったんでしょう・・・)

「・・・こんばんは、はやか」

 ターニャは自己嫌悪と後ろめたさを感じながらも、どうにか口を動かした。

『こんばんは、ターニャ。あのね、明日ってターニャ仕事は休みでしょ。久しぶりに会えないかな?』

 ターニャはその誘いが夕焼けの赤の歓迎会の事だと分かっていた。
 しかし今のターニャは葉野香に会った時、ちゃんと彼女と面と向かって話が出来る自信がなかった。
 それに今の自分を彼女には見せたくなかった。
 葉野香に嫉妬と妬みを抱いている自分の姿を。

「すみません、はやか。実は昨日からずっと身体の具合が悪くて・・・」

 だからそう言って断ってしまった。
 すると葉野香は

『そっか・・・。それじゃあ、また今度だね。ごめんね。体調が悪いのに電話して』

 と、残念そうな声をさせた後、ターニャに対して謝ってきた。
 そこには本当にターニャを気遣う想いがこめられていた。
 そのことがさらにターニャの心を痛ませた。

(私はなんて醜いのだろう!!
 私は自分の弱い心と卑しい心をさらけだすのを嫌って彼女に嘘をついたというのに。
 それなのに、逆にはやかに負い目をみさせるなんて!!
 はやかは・・・はやかは何も悪くないのに・・・)

 それはターニャに自分が大罪を犯したような錯覚さえ起こさせた。

「はやか!!」

 ターニャはいっそ全てを話してしまいたくなって携帯に呼びかけた。

『なに、ターニャ?』

「・・・」

 しかし言えなかった。

 ‘あなたの恋人を好きになってしまいました’

 そんなこと言えるはずがなかった。

『どうしたのターニャ?』

 何も言えずにずっと黙ってたせいか、携帯の向こうから心配そうな葉野香の声がする。

「ごめんなさい・・・」

 結局ターニャはこれだけしか言えなかった。

『いいよ、そんなの。体調が悪いんだったら仕方ないしさ。明日はゆっくり休んで体調戻しなよ』

 しかし葉野香はそれを遊びに行けないことへの謝罪と受け取った。

「はい・・・」

『じゃ、またね。おやすみターニャ。あったかくして寝るんだよ』

「おやすみなさい、はやか」

ツー ツー

 携帯が切れた後、ターニャはボンヤリと何も言わなくなった携帯を眺めていた。
 しばらくそうしていた後、ターニャの身体はゆっくりと横倒しにベットに倒れこんだ。
 その時、携帯が手から滑り落ちたが、ターニャは気にしなかった。
 いや、出来なかったというほうが正しいだろうか。
 それからうつ伏せになると、枕に顔を押し付けた。
 そうしていると勝手に涙が枕を濡らし始める。

「ごめんなさい、はやか・・・」

 そして涙と同時に言葉がもれた。

「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」

 そして泣き疲れて眠るまで、ずっと謝り続けていた。


<つづく>

















  あとがき 岡村啓太 2002/12/06 22:39:23  ツリーに戻る

Re: 今回は本当にお待たせしましたですね 返事を書く ノートメニュー
岡村啓太 <vhhyhipvfj> 2002/12/06 22:39:23
あとがき

と、いうわけで第3話でしたが、

前回よりもさらに重い!!それに、痛い!!、しかも嫌な所で終わっている!

という、なんとも後味の悪いものになってしまいました。
これではターニャがぼろぼろです。
ターニャファンの怒りの声が聞こえてきそうで恐いです。
皆さんからの感想を聞くのも怖いなぁ〜・・・。

 とりあえず内容について説明(いいわけ?)させてください。

ターニャを主人公に惚れさせた訳は、
時期が違うとはいえ、ゲームの主人公とほぼ同じシチュエーションを体験すれば惚れないわけはないだろう。
という理由からです。
違いはただ1点
主人公はターニャよりも先に葉野香に出会って結ばれていた。
これだけです。
それだけの違い(というには大きな違いですが)で、ここまでお話は変ってしまう。
というのが、私の描きたかったことです。

しかし今回は非常に難産でした。
前半部分は、ゲームのストーリーとほぼ同じように進められたので楽だったのですが、
後半からは、ほとんど私のオリジナルで話を進めねばならず、
しかも友達の恋人を好きになってしまった女の子の心情なんて私に分かるわけもなく。
それゆえターニャの心を分かってあげられず、ここまで長い長〜い時間がかかってしまいました。
(例の事故の後でエンゼルのシーンを追加したりもしましたし)
それでもようやく自分でなんとか納得のゆくモノがようやく出来あがりました。
でもターニャの心情をうまく書いてあげられたかどうかは未だにまったく自信がありません。

それでは次回第4話で、ターニャがどうなっているか?
発表はまた遅くなると思いますので、気長にお待ち下さいませ。

















  感想♪ 長良川の鮎@琴梨1周年〜♪ 2002/12/07 15:06:39  ツリーに戻る

Re: 今回は本当にお待たせしましたですね 返事を書く ノートメニュー
長良川の鮎@琴梨1周年〜♪ <guhftnjywu> 2002/12/07 15:06:39
感想♪

今回のダメ出し(笑)もとい率直な感想を・・・(汗)。

先回のお話にも言える事ですが、全体にどうしても何か・・こう・・
読み辛いというか何か引っかかるものがあるような気がしてなりま
せんでした。
で、よくよく全体を何度も読んだ結果・・、
「〜た。」
で終わる文章が非常に多いということです。
「〜た。」はご存じの通り主に過去形を表す語尾だからどうしても
その場の臨調感というべきか現実感を損ない薄くしてしまう。
盛り上がってきた読み手の気持ちを何か切断された感じです。
話の構成上、少なくとも1/3は語尾を「〜た。」で終わる
必要はないと思われます。
意識して文章を書かれているのなら私の言う所でありませんが(謝)
もし無意識であれば正直お話を読み辛くさせていると私自身は
感じ受けます。
まあ、個人的な問題なのかもしれませんがね・・・(汗)!
「〜た。」終わりの連チャンは私には・・・・酷です(笑)。

ついでにもう1点・・・(汗)!
例えばターニャ&マスターの会話で、会話の次の文章語尾に
「〜聞き返した」「〜呟いた」「〜否定した」「謝った」
など、わざわざ文章にして説明する必要があるのかという点です。
たとえそれが第3者視点で書かれていたとしても
本来は読者が話の流れで想像しなければならない所を敢えて
書き手の主観で損なわしてしまっているような気がします。

誉めることは正直簡単なことだと思います。
ですが、敢えて期待を込めて苦渋の評論とさせて頂きます。

内容については前回よりもかなり鮮明で読み手の心を掴んでいる
と思いますし、個々の描写も作者の意図が感じられその成長が、
羨ましく思えます。
続きが楽しみですね!

















  │└さっそくの感想とご指摘ありがとうございま... 岡村啓太 2002/12/07 15:39:52  ツリーに戻る

Re: 感想♪ 返事を書く ノートメニュー
岡村啓太 <vhhyhipvfj> 2002/12/07 15:39:52
さっそくの感想とご指摘ありがとうございます

長良川の鮎さんからはいつも色々アドバイスや指摘をしてくださるので、たいへんお世話になっています。
自分の欠点は外からの方が良く見えることもあると言いますし。本当にありがたいです。

「〜た」ですか。
いや、気づきませんでした。
次回からはもっと柔らかい文章にするよう心がけますね。

もう一点の方もなるほどです。
場面描写は丁寧にしなければならないかと思っていたのですが、
やり過ぎはいけないという事ですね。

内容の方には成長がみられる、との事なのでほっと一安心です。
これで内容までそもまんまでは目も当てられませんし。

これからもどんどん酷評もしてくださいね。
本当にためになるんです。

















  うわー ろっきゃん 2002/12/11 22:23:03  ツリーに戻る

Re: 今回は本当にお待たせしましたですね 返事を書く ノートメニュー
ろっきゃん <fnoukdyhwi> 2002/12/11 22:23:03
うわー

あまり、か弱いターニャをいじめないでください(^^)
私はフィクションは全てハッピーエンドであってほしい
たちなので、この後どうなるか、祈るような気持ちです。
いっその事、秋吉が二人に振られ、二人がくっついてくれ
とか<ヲイヲイ

では、続きが幸せな展開になりますようにお待ちして
おります。

ありがとうございました〜(^^)/

















  │└うむむ… 岡村啓太 2002/12/11 23:01:37  ツリーに戻る

Re: うわー 返事を書く ノートメニュー
岡村啓太 <vhhyhipvfj> 2002/12/11 23:01:37
うむむ…
こういう感想も来るだろうと予想はしていましたが、
やっぱり来ましたね。

ネタばれになってしまうのであまり言えませんが、
不幸なままでいさせるつもりはありませんのでご安心を

感想どうもありがとうございました。

















  掲載しましたよーヽ(’▽’)ノ2002/12/13 01:50:19  ツリーに戻る

Re: 今回は本当にお待たせしましたですね 返事を書く ノートメニュー
<okxykqpyon> 2002/12/13 01:50:19
掲載しましたよーヽ(’▽’)ノ

SSを読ませて頂きました〜。
やはり、こういう展開になりましたね〜。
ああっ、つらいぞターニャ ヽ(´-`)ノ
さて、これからターニャは、どのように踏ん切りをつけて
いくのか、岡村啓太さんの腕の見せ所ですね( ̄▽ ̄)ノ

さて、このSSも、掲載しておきましたので、確認してみて
くださいね。

では、これからも頑張ってくださいね〜(^^)/

















  │└掲載ありがとうございます 岡村啓太 2002/12/13 22:25:13  ツリーに戻る

Re: 掲載しましたよーヽ(’▽’)ノ 返事を書く ノートメニュー
岡村啓太 <vhhyhipvfj> 2002/12/13 22:25:13
掲載ありがとうございます
確認しましたよ。

こういう展開になるっていうのは、やっぱりバレバレだったようですね。
これではこの先の展開までバレていそうだ(笑)。

ともかく続きは現在鋭意製作中であります。
自分的には年内中にお届けしたいところですけど・・・無理だろうなぁ〜。

では、これからもお付き合いよろしくお願いします。

















  こっそりと・・・ 久保 真 @ターニャ王朝後方支援部隊長 2003/01/08 22:57:36  ツリーに戻る

Re: 今回は本当にお待たせしましたですね 返事を書く ノートメニュー
久保 真 @ターニャ王朝後方支援部隊長 <ljjolcpwmr> 2003/01/08 22:57:36
こっそりと・・・

今日は!!久保 真です。(^o^)/
ほぅ・・・これは、かなり重たい話になってきましたね。
でもわざとらしさや嫌味がなく、読んでいてこう・・・お話の中へ引っ張
られていく感じがして良好です。
正直言いまして、初めてここに岡村さんが作品を掲載された時よりも段
違いにレベルが上がっています。
成長が早いので、とても羨ましく思える程ですよ。
初めの作品は、厳しい事を言ってしまえば、

『書き手の思いに対し、文書が追い付けないでいる』

と言ったものでした。
何とか思いを文書にしてるけど、小説・SSの形に昇華されていない、
と言えば、わかりやすいかもしれませんね。
それに対して今作品は、まだ改善の余地はあるけれど、十分小説・SS
として読む事が出来ました。
次回作がとても気になります。

そして・・・
少し厳しい事を言いますが、気分を悪くされないで下さいね。
鮎さんも言われてましたが『た止め』が多すぎます。
この『た止め』ですが、最近では、プロの方も多用する傾向にあり、必ず
しも多用する事全てを否定するつもりはありませんが、余りに多用する
と『小説・SSと言うより読書感想文・作文』のような感覚を読み手に
与えてしまうと思います。
実際、上でも言った通り、プロの方の作品でも数多く見られるようにな
った『た止め』ですが、その為かイマイチ小説らしくない作風が増えて
いるような気がします。

因みに鮎さんが言われている『会話の後にだれだれが〜何なにを〜』に
ついてですが、わたしは、ケースバイケースだと思ってます。
本来小説は、会話の合間にしっかりとした状況説明を入れるもので、最近
良く会話で使われる『・・・・・・』と言う表現もしっかり言葉で現せ
ねばなりません。
ただ全てをそうしてしまうと話のテンポを悪くしますし、事北へ。は、
順文のみで形成するよりも適度な『間やテンポ』も重要だと思います。
ので、その『2つ』をうまく組み込み、活用することで、話に適度な強弱
メリハリ・テンポが生まれる事でしょう。
様は、状況による適切な使い分けなのです。
ただあまりにもとってつけたような説明文は、幼稚な文書になりやすい
ので気をつけましょう。

それでは、次回作、大いに期待してますよ。
久保 真でした。(^-^)

PS
小説・SSは、イラスト・マンガに比べてとっつかれずらいですが、嫌
にならずに頑張って下さいね。(^-^)m(_ _)m

















   └ちゃんと気がつきましたよ^^ 岡村啓太 2003/01/12 09:22:42  ツリーに戻る

Re: こっそりと・・・ 返事を書く ノートメニュー
岡村啓太 <vhhyhipvfj> 2003/01/12 09:22:42
ちゃんと気がつきましたよ ^^

いつも感想やアドバイスをくださって、ありがとうございます。

『た止め』に関しては、今は気をつけて書いておりますし、『会話の後にだれだれが〜何なにを〜』に関しても、自分でくどいかな、っと思った所は省いたりして、自分なりに工夫を凝らすようにしていますので、次回からはもう少し読みやすい文章になっているかと思います。(なってるかな?なってたらいいなぁ〜)

とりあえず、今のところはターニャの心情をうまく書けずに、自分の力のなさにへこんだり、落ち込んだり、苦悩したりはしていますが、嫌にはなっていませんのでご安心を。

第4話の方は、牛歩の歩みではありますが前には進んでおりますから、何時かは必ずお届けしますので、どうか気長にお待ち下さい。

それではまた。
岡村啓太でした。

















    └追加です。 久保 真@ターニャ王朝後方支援部隊長 2003/01/21 03:44:59  (修正1回) ツリーに戻る

Re: ちゃんと気がつきましたよ^^ 返事を書く ノートメニュー
久保 真@ターニャ王朝後方支援部隊長 <ljjolcpwmr> 2003/01/21 03:44:59 ** この記事は1回修正されてます
追加です。

今日は、久保 真です。(^o^)/
えっと、少し付け足しますね。
もし会話のテンポを殺さずに状況説明も充実させるなら、細々と会話全て
の合間に説明を入れるのではなく、一定の会話をこなしたあと、説明を
まとめて一つの文書としてある程度の文書量で説明するんです。
こうすればテンポもしっかりとした状況説明も書き込めると思うんです
が、どうでしょうか?

実は『友達』は、このパターンをベースに制作しています。

それでは!!(^o^)/


「北へ。」 EXIT
新規発言を反映させるにはブラウザの更新ボタンを押してください。