通行止めの小函遊歩道
〜エーー( ̄◇ ̄;)〜

■ 北海道旅行日記2002 層雲峡編〜網走〜川湯編1 ■


ぱぴぷぺぽ〜と目覚ましがけたたましく鳴り、時刻は早朝5時。
呻きながらちょっとベッドの上でごろごろし、5:15に起床。

6時までゆっくりと準備をし、向かったのは露天風呂〜( ̄▽ ̄)

わーい、朝風呂、朝風呂〜(笑)
と喜んで行ったはいいが、朝夕で男風呂と女風呂が入れ替わる事
を、すっかり忘れてしまっていた。
露天風呂ののれんは、男風呂の青色から、女風呂の赤色に変わって
いた。

残念に思いながらも、男風呂へと入っていく。
男風呂にも、ちゃんと露天風呂があったはず。
……あった(* ̄▽ ̄)♪

まずは内湯で体を温め、ある程度慣らしてから、露天風呂へ。
おおお、空気がつめたい(≧-≦)
石に囲まれた湯船にゆっくりと浸かり、外を見る。

が。

一面、霧で真っ白でした( ̄▽ ̄;)
でも、霧のもやが流れる中、温泉に浸かるのも、いいものです。
ここのお湯は成分調整は一切行われておらず、直に温泉を流し込んで
いるらしく、色々な不純物が漂っている。
が、これもまた、温泉らしくていいものです。


あまり浸かりすぎると、逆に湯あたりして疲れてしまうので、
ある程度で出る事にした。
はああああ、さすがは1万9000円のホテル。
とってもいい湯でございました〜(* ̄▽ ̄*)

7時に食堂でバイキング。
ツアー客の人と鉢合わせしたのか、結構な賑わいでした。
おかゆに、生卵と醤油をかけてもくもくもくもく。
昨日食べすぎた後遺症はないものの、胃はいたわっておこう。

8時までゆっくり朝食をとった後、準備をして外に出る事にする。
今朝は、小函をみて廻りたいと思っている。
行き先は、レンタルサイクル屋さんです。

■ 赤穂津エンタープライズ ■

ここは、層雲峡バス停のある観光案内所の真上にあるレンタルサイクル
を扱っている所
だ。ここは、銀河・流星の滝のある大きな駐車場でも
乗り捨て可能で、返りはここに常駐しているレンタルサイクル屋さんの
スタッフに返して帰ることも可能。
借り場所は、層雲峡観光案内所上、大函にある。
もし銀河トンネルを通るのであれば一言入っておけば、防塵マスクも
もらえる。

場所………上川町層雲峡
営業時間…6:00〜18:00(4〜10月)
電話…01658-5-3305

小函は、ここ数回の土砂崩れにより危険な状態が続いているため、
一部通行止め、大函までの通り抜けはできなくなっている。
昨日、銀河・流星の滝を見ている、と言ったところ、大函まで
送ってくれるという話になった。
大函の赤穂津エンタープライズで自転車を借りる事になったが、
行く場所を間違える。

『あああ、大函はこっちですヽ( ̄□ ̄; ))))』

……いやいや、どうもすみません(汗

大函から小函に入り、途中の通行止めまでの所で見られる峡谷を
見て、帰りは銀河トンネルを通って帰ってくる、というものだ。
小函のある旧国道は通行止めなので、銀河トンネルを通らなければ
帰って来られない。
でも、せっかく来たのだし、大函まで送ってもらう事にした。

大函から自転車を借り、自転車専用トンネルを通り、国道へ。
お、結構乗りやすいな、このママチャリ。

大函から国道を少しそれただけで、すぐに小函遊歩道(旧国道)
へと入る事ができた。
ここは、すぐ隣に石狩川が流れ、川のせせらぎを聞きながら
峡谷を行ける。
進んで行くと、残念ながらすぐに通行止めの鉄扉に突き当たった。

……しかし

おおお! なんか凄いぞ!

■ 小函 ■

層雲峡は石狩川の上流24Kmの所にあり、柱状節理と呼ばれる絶壁の
続く峡谷だ。
アイヌ語で「ソウウンベツ」と呼ばれており、滝の多い川、という
意味がある。
1921年、評論家・随筆家の大町桂月によって、層雲峡と名付けられた。
小函は、銀河・流星の滝をさらに大函方面に、遊歩道にそって進んだ所
にある。
語源は「ポロ・ニセイ」というアイヌ語で、小さな峡谷の意味から
小函と名付けられた。
大函と違い、数多くの様々な峡谷、岩の形が楽しめた場所だったが、
土砂崩れにより危険なため、現在は一部通行止めになっている。

まず最初に見えてくるのが、「
神削壁」。
これは、立方体が何層も重なったような面白い削られ方をしている。
大雪山山系の火山活動により流れた溶岩が急激に冷やされてできた
面白い絶壁だ。
その奥には、「
羽衣岩」がある。
その名の通り、まるで衣が重なったような奇麗な表情を見せる。
ここまでは、通行止めで行けないため、望遠レンズを使わざるを得な
かったが、遠くからでも、なかなか奇麗な姿を見る事ができた。
しかし、どう考えてもこっちの方を大函と名付けた方がいいんじゃ
ないの?
そう思えるくらい、大函と小函のスケールは違いすぎた。
通行止めになっているのがとても残念だ( ̄- ̄ )

名残惜しいが、そこそこで行かないと時間がもったいない。

さて、ここからは、層雲峡温泉に戻るために、銀河トンネルを通らな
ければならない。
しかし……

ものすごくうるさい!( ̄◇ ̄;;)

トラックがひっきりなしに通るため、道路の中は、ずっと

ゴオオオオオオオオオォォォォォッ!!!( ̄□ ̄;ノ)ノ

という、
とんでもない騒音で満たされている。
なので、ちょっと思案した後、ミニリュックの中からティッシュを
取りだし、それを小さく丸めて、それを耳栓がわりにして耳に詰め込む
事にした。
……まあ、完全に音をシャットアウトできないが、それでもだいぶ
マシになった。
そして、粉塵と凄い排気ガスの匂いに対抗するため、防塵マスク
をつけて、自転車をこいでいく。
その途中でカップルの観光客に出会ったが、二人とも私をかなーり
奇人変人を見る目つきで見つめていた。
……まあ、ちり紙耳栓に防塵マスクでママチャリですから、さぞ
変な人間に見えたのは確かでしょう( T▽T)

この際変人上等な覚悟で行くしかないので、気合いを入れて、騒音
けたたましいトンネルに入っていく事にする。
いや〜、音だけでかなりの迫力。
しかも、出口まで実に4キロというトンネルを、騒音と排気ガスの
悪臭とを我慢しながら突入しなければならない。
それでも、私の脚力なら、10分少々で出て行ける自信はある。
急いで、でも気を付けて通り抜けよう。

背後から大型トラックが近づく度にドキドキしながら、一生懸命
自転車をこきこき、トンネルの出口を目指す。
途中、好奇心で耳栓を外してみたが、速攻で付け直す。
よ……余計な事はしないでおこう(汗)
途中、意味不明の大きな真っ暗闇の空洞を見つけてビビったり、
巨大な空調機の騒音に驚きながらも、なんとか出口へたどり着く。

や……やっと出られた。
想像以上にやかましかったな(ーー;)

さて、ここからは、時間があったので再び銀河・流星の滝へと向
かってみた。

昨日と変わらず、朝から大変観光客が多い。
注意深く見てみてみると外国のお客さんが多く、世界的にも有名な
景勝地である事が再度確認できた。
さて、この滝のある駐車場からも、少しだけだが小函を散策する
事ができる。
自転車もあることだし、
ちょっと行ってみることにするか。

小函からは、様々な奇岩を見られたが、大函の方からみたような
凄いものは見当たらなかった。
やはり、通行止めになっている地点が、多くの景勝を集めている
所のようだ。
通行止めのあたりでファルムがなくなり、取り替えていると、
そこを警備しているおじさんが近づいてきた。

「ここはいつから通行止めなんですか?」
「ああ、ついこの間からだよ。残念だったねえ、ほんの数日早け
 れば、もう少し先までいけたのにね。……ほれ、あそこに防壁
 があるだろ。あそこあたりに、大きな岩が崩れ落ちてきたんだよ」
「ちょうど悪いタイミングだったみたいですねえ」
「通行止めのあたりは、これから砂防ダムを作るとかなんとか言って
 いるみたいだけど、さて、どうなるかね」

見ると、道路の真ん中に、何やら壁みたいなものが作られている。
壁の大きさはかなりあるので、よほど大きなものが落ちてきたんだろう。
上を見上げると、ごつごつ、そして尖った岩が見えていた。
……あれが落ちてきたら、さすがに逝けるな……
などと考えて身震いする。

さて、ここまでのようなので、引き返すことにする。
大雪山層雲峡ロープウェイは、まだ朝霧に包まれており、とても行けるような
状態ではないようだ。
……霧が濃いなぁ。
山頂駅付近は、白いもやですっぽりと覆われていた。
今回はあきらめるか……。

しかし、もう9月だというのに、ものすごく暑いな、ここは。
上着を持って行ったものの、暑くて脱いでしまい、帰りはTシャツ1枚。
すこし冷たい風が、温まった体に気持ちが良い。
自転車を返し、9:30にホテルに帰り、出発の準備を始める。
しかし、
暑い、暑いぞ(汗)

9:35にチェックアウト。
食事おいしかったです(^^) 温泉、最高でした(^^)

バス停で、北見行きの券を買い、バスに乗り、網走への乗り継ぎに
9:47、北見駅へと向かう。
なんか、疲れていたのか、バスの中でぐて〜〜、っと寝てしまう(笑)

それから約2時間後、11:30ごろ、北見市に到着。

……なんか、北見市って、活気がないなぁ。
うちの田舎の徳島市の方が、まだ人口密度が確実に高い。
特に駅前はかなり混雑して、車も人も通行が大変なのが徳島駅前の
特徴なのだが、それに比べると、ちょっと拍子抜けしてしまった。
そんなちょびっと寂しい北見市で、駅が見つからずにうろうろうろうろ。
近くでティッシュを配っていたお姉さんに場所を聞き、なんとか駅に。

11:55分の特急オホーツク1号に乗り、一路網走へ。
なんとか席に着けたので、そこで観光ブックや予定表を見ながら、網走
で時間がとれないか、ちょっとひねり出してみた。

……あ、なんだ、2時間も余裕があるぞ。
ここでぼけっとしているのも、何だか勿体ないな。よし、網走観光するか

と、言うことで。

■ 網走 ■

アイヌ語『アバシリ』もしくは『チパシリ』が転じたと言われ、”われらが見つけた土地”や
”祭場のあるところ”の意味に解されているのが、ここ網走だ。
網走方面には、アイヌとはまた違う『モヨロ人』という民族が住み着いていたとされ、
約800〜1200年前に栄えたオホーツク文化を支えたのは彼等であったという。
歯形や骨格、遺体の埋葬方法もまるでアイヌとは別のもので、モヨロ貝塚の発見は、当時の
北海道にはアイヌのみ、と考えていた考古学者が騒然となったほどだったという。
モヨロ人のルーツは北方系民族のようだが、真相はまだまだやぶの中だ。

網走駅に到着の後、観光案内所で2時間で刑務所を巡れるか聞いて
みると、余裕でいけそうだ。
近くのハイヤーへと飛び乗って事情を説明すると、まずは網走刑務所へ
と行く事になった。
網走駅から、ほんの数分で刑務所へは行ける。
タクシーを橋の近くで停めてもらい、網走川にかかる橋を渡り、奥の
刑務所へと足早に向かう事にする。

■ 網走刑務所 ■

昔の刑務所とは違い、比較的軽犯罪の者を収容し、農業や酪農、
物造りに従事させているのが、この
網走刑務所だ。
この網走刑務所の壁は当時のままに残されており、これと共に
ニポポ像
などもあること、また、高倉 健主演の映画、『網走番外地』で使われた
場所でもあるため、刑務所でありながら観光地であるという、ちょっと
面白い所でもある。
刑務所前の橋は、水面に写る自分の姿を見て襟を正すという意味合いから、
鏡橋」と呼ばれている。
近くには、受刑者が製作したものが売られている
売店もあるので、
立ちよってみるのもいいかもしれない。
刑務所の赤煉瓦の壁は
想像していた以上に長く続いており、奥からは
確認できないが、草刈り機の音と、濃い草の匂いも流れてくる。
確かに、ここには受刑者がおり、ここで働いているのだ、と改めて
思いを巡らせた。
刑務所で見学できるのは外側だけで、中は、受刑者のプライバシーの
問題から、見学は当然不可能となっている。

場所………網走市三眺官有無番地
    (網走駅前から、徒歩20分、タクシーで5分)

この刑務所で、15分ほど過ごした後、待ってくれている車へと乗り込む。
次の博物館網走監獄がちょっと時間がかかるために、早めに切り上げ
たのだ。

ここから博物館網走監獄に向かうまでに、明治時代などの、開拓時代に
網走監獄に送られた受刑者の過酷な労働などについて聞かされた。
もともと、凶悪犯よりも、政治犯、思想犯が多かったと言われるその
監獄では、受刑者は人間として扱われる事もなく、昼夜を問わず、開拓
と道路整備にこき使われたらしい。
今網走から旭川に抜ける道道もその時にできたもので、それができあがる
までに、やはり数多くの受刑者が命を落としたという。

そんな暗い過去の話を聞きながらも、これから行く博物館で何が見られる
のか、期待もふくらむ。

そんな事を話しながら、ハイヤーは博物館網走監獄へと到着した。

……という所で、長くなってきたので次のページに分けます。
では、次のページへどうぞ〜(^^)/

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