〜達古武沼さんぽ道〜

■ 釧路湿原第一日目1 ■


早朝5時。オハヨウゴザイマス。

まだ日は昇っていないが、空を見上げると……

なんですかこの雲は(ーー;)

昨日の天気はどこへやら、空は一面どんよりと白い雲に覆われていた。
ちとテレビをつけるが、まだニュースはやっていないようだ。
出かける準備をしながらニュースを待っていると、お、天気予報。

「今日の道東方面は晴れ。快晴になるでしょう」

本当かなぁ(^^;)

まあ、天気予報のおねえさんを信じて、傘は持たずにでかけよう。

少し肌寒かったものの、気温はそう低いという訳でもなさそうだ。
釧路駅に着き、5:59発網走行き普通に乗り込んで、一路細岡駅を目指す。

がたごとがたごと

う〜ん、天気晴れないなぁ……これは、今日はずっと曇りか?(ーー;)
……お、晴れてきた( ’-’)♪

『細岡、細岡です。お忘れ物のないように……』

おなじみの電車アナウンスを聞きながら、細岡駅に到着。
湿原周辺の駅は、ログハウス調のものになっており、観光客むけの
面白いつくりになっている。
細岡駅もただの無人駅だが、そのつくりは
ログハウス調で、とても
暖かみがある。
が、なんか非常に小さい……(汗
ここを出てみると……うはぁ〜〜田舎じゃぁ〜〜(^^;)
ここから向かうは、達古武湿原だ。

とその前に、釧路湿原について、
ちと調べたメモを読む

……ほほう、なるほどのう(  ̄▽ ̄)(わかってますか?(笑))

■ 達古武沼 ■

釧路湿原にある3湖のうち、一番南にある、周囲5km、水深3mの楕円形
をした浅い
海跡湖
釧路湿原でも屈指のバードウォッチングポイントで、水鳥も多く、
タンチョウやオジロワシも姿を表わす事もある。
西岸一帯は高層湿原で覆われており、ここに木道が整備されて
湿原を歩いて行くことができるようになっている。
手付かずの湿地を間近で見られるようになっているようだ。
夏はカヌーでこぎ出せ、冬はワカサギ釣りも楽しめる。


細岡駅から道路を北へ数百m歩いていくと、アスファルトの道路から
左へ
砂利道が伸びていた

わんわんわんわん!!( ̄□ ̄)

いきなり、近くの民家の番犬がけたたましく吠えはじめた。
君、まだ早朝ですよ、静かにね( ̄▽ ̄;)

ここから達古武沼の木道へと進むことができる。
まず手始めは、達古武沼を歩く事にする。
時間はまだまだ早朝。

さあ、行くか!

■ 達古武さんぽ道 ■

達古武沼にまっすぐ伸びている1.3kmの木道が、さんぽ道だ。
木道は奇麗に整備されており、湿原の中に続いている。
幹の低い植物が多いかと思ったが、以外と大きな木々も多く、林の中
を潜っていくような場所もいくつかあった。
釧路川を整備し乾いた土地を作り、酪農家を呼び込んだ経緯があり、
それによる湿地の乾燥化で木々が繁殖しているらしい。
最近では逆に、ラムサール条約による湿地保護の観点から、まっすぐに
した川を再び曲がりくねったものに直そうという動きが役所からも
でてきており、それにより酪農家が困ることになるという、少々
心配な出来事も起きている。

不気味な印象も与える、じめじめしたこの雰囲気。
これが、原始の自然を残しているという、湿原本来の姿なのだろう。
虫、鳥、動物。
様々な生き物が自由に行きる場所に通された簡素な木道を、そんな
事を考えながら進む。
やはり湿気の多い地域だけに、木道は所どころ朽ちており、新に
補修された場所が見える。

いや、しかし本当にじめじめしてて、虫が多いですな。
虫よけスプレーを持っていったために虫にさされる事はなかったが、
いたる所に虫の羽音。
虫避け必須ですよ、みなさん(笑)

達古沼さんぽ道にはいたる所に
テラスがあり、看板などが立っている
そこには沼に住む動物や植物の説明があり、参考にするのもいいだろう。

さんぽ道を1kmほど進むと東屋があり、
休憩ベンチがある
このあたりから西へ行くと、夢ヶ丘展望台、東へ進むと達古沼オート
キャンプ場へと行ける。

まずは、夢ヶ丘展望台へと行ってみよう。

東屋があるので少しここで休憩しようと思ったが……

ブオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!

きゃーーーーー! 
ハエ!カ!アブ!! 虫の大群がぁぁぁぁぁぁぁっ!!Σ(゜□゜;)

ひぃぃぃぃぃぃぃぃ
急いで東屋のベンチを立ち、逃げるように先へと進むことにした。
自然のありのままの姿とはいえ、
あれはかなり恐い
さあ、気を取り直して山登りだ(笑)

展望台へは、ミズナラを中心とした雑木林の中を進む事になる。
所どころにしか木道が整備されておらず、踏み馴らしただけの
獣道のような山道を一歩一歩登っていく。
この時期は、北海道にしてはかなり暖かく、朝もまだ8時前だという
のに、上着を脱がないと暑くて苦しい。
暑い……暑いぞ……Tシャツでもいい……(==;)
虫も大繁殖、虫避けスプレーのおかげで刺されはしないものの、
かなりうっとおしい(笑)

この暑さのためか植物が育ちまくり、道が消えてしまっている箇所
がいたる所に……。

……ここを行けってか……
道どこ(ーー;)

し……しかたがない……

がさがさがさがさ

なんか、ハイキングっていう雰囲気じゃないな、これ。
まるで冒険だ(^-^;)
自然と頭の中には、インディジョーンズのテーマが……(笑)

虫を追い払い、道なき道を踏み分けて、なんとか木道へと出る。
なんと、この時期に
木道にクワガタが。やはり、暖かいんだなぁ。
って、……道間違えてないよな? 合ってるよなこれ(==;)

木道はどんどん傾斜を増し、もうすぐ展望台だという事を思い起こす。
ふうふう、もうすぐ、もうすぐだ……やっと登り切ったぞ……って
え、
まだあるんですかー(T▽T)

長く続く木道を登り続けていると、湿った空気が徐々に涼しいものに
変わってきた。
おお、やっと出口だ〜〜〜。

■ 夢ヶ丘展望台 ■

おおーーーー! こりゃ凄い!

ここは通称で「夢ヶ丘」と呼ばれているらしい。
この高台の一部を整地してテラスを作り展望台としたのがここだ。
展望台自体は、大人が3人いたら狭くなるような小さなものだが、
正面には釧路湿原、蛇行する釧路川、左手には達古沼と、270度と
いうパノラマが広がる。
右には釧網本線が見え、木道も見え、と、他の湿原展望台とは
また違った個性的な眺めが楽しめる。


虫にまみれながらも登ってきたかいがあった〜〜。
展望台からは、
とてもいい見晴らしだった。
遠くに達古沼が見え、近くに線路。今まで自分が歩んできた道程が
分かるほどの高さだ。

ふう、やっと一息つける。
展望台からの眺めを楽しみながら、ちょっと休憩。
さすがに疲れたなぁ(^^;)
時間は……おおお、まだ7時ですか(笑)
朝から有意義に使っているからか、今日はとても一日が長く感じるな。
得した気分です♪

さて。

そろそろ行くとするか。
時間があるといっても、これからの予定もあるし、余裕を持って行動
したほうがいいだろう。

…………再び、あの獣道へ(ーー;)

がさがさがさがさがさ

来た道は一本道だったため、虫に絡まれないように、そそくさと
戻る。
あの東屋近くに来ると、再び虫の羽音が爆音のように響いてくる。
ひーーいやーー!
この音の大きさと、近づいてくるのが分かる怖さは、たぶん
忘れないだろうなー(==;)

分かれ道まで戻り、ここから東へと向かう。

■ 達古武木道 ■

さんぽ道を北へ突き当たり、そこから東へ進むとある木道。
これはさんぽ道ではなく、
木道と呼ばれているらしい。
ヤチハンノキ、ヤチダモ、ハルニレなどの木々が生い茂り、木道の
下にはヤチボウズやミズバショウの群落も、運がよければ見る事
も可能だ。
木道は歩きやすく整備されてはいるものの、夏は広葉樹が生い茂
っているため、かなり視界は悪い。

木々が生い茂るため、なかなか出口は見えないものの、右手に
沼を望みながらリラックスして歩く。
夢ヶ丘展望台に比べると、凄く楽だ(笑)

この木道を歩いて行くと、ふと視界が開けた。
沼が広がる先に、キャンプ場が広がる。

■ 達古武沼オートキャンプ場 ■

達古武沼の西岸に位置するキャンプ場。
整地された見晴らしのよい湖畔にテントサイト、ロッジを完備
している。
6〜9月にはカヌーのレンタルも行われており、ここから達古武沼
へと繰り出せる。1時間1000円だ。
希望者はカヌーレッスンも受けられる。
またレンタルサイクルも行っており、2時間600円で貸し出されて
いる。
これで、沼を周回する遊歩道へと出て行くことも可能だ。
トイレ、売店もあり、休憩所としても最適。

開場時間……6:00〜22:00
4月休み
TEL……0154-40-4448


おお、これは
いい施設だな。
素直にそう感じたそのキャンプ場は、かなり広く、バイクで来られた
方が、バイクの横でテントを広げて、朝の食事を作っていたが、
その人が小さく見えるほどだ。
ロッジの集まる場所には大きな売店があり、そこには休憩施設、
自販機、売店と色々とそろっているようだ。
休憩がてらそこに行って、ジュースを飲んでいると、警備員さんと
思われる人が声をかけてきた。

「お兄さん、歩いてきたの?」
「はい、木道を通って。夢ヶ丘展望台にも行ってきましたよ」
「え、あっちにも行ったの? へー、雨で崩れて道なかったでしょ」
「え、いや、ははは( ̄▽ ̄;)」
「しかし、あなたのように釧路湿原に観光に来る人が増えて、湿原も
 整地されてきたけど、昔は私らにとっては、じめじめしただけの
 役立たずの土地なんだよね」
「いったん真直ぐにした釧路川を、今度は湿原を守るためにまた
 曲がりくねった形に直そうとしてるとも聞きましたけど……」
「そうそう、あれも身勝手な話だよね、作ったり壊したり。
 しっかりと管理してほしいものだけど」
「湿原が守られるというのは、ハタから見れば良い事だとも思い
 ますけど、釧路の人にとっては、いろいろあるんですね」
「意味ないかもしれないね〜。土地が減るのはここの人にとって
 死活問題だもの」
「うーむ」
「まあ、お兄さんは、ゆっくり湿原を見ていきなさい。湿原は、
 内地の人にとっては珍しいものだろうしね。気を付けてね」
「はい、ありがとうございます」

釧路湿原も、保護されてそれで全てが丸く収まった訳ではない、
ということかな?
しかし、ラムサール条約のおかげで観光客も増え、釧路が世界的に
有名になったというプラス面もあるから、釧路の方々にとっては
複雑かもしれないなぁ。

メモを取りながらふとロッジの方を見ると、黒のラブラドールが
元気に走り回っていた
いやぁ、可愛いなぁ。
一息ついて、細岡駅へと戻ろうと木道へを帰り始めると……

どどどどどどどどどど §=====▼ ・仝・▼♪(アソボー)

キター!Σ( ̄□ ̄ )

▼ ・仝・▼!!(何かに反応)

▼≧仝≦ ▼=====§どどどどどどどどどど(逃亡)

あ、そうか、虫避けスプレーか(笑)

「もー、どうしたのベティー! どうもすみません〜〜」

飼い主さんが謝るなか、私は一礼して木道から駅へと戻っていく。
ベティーか……可愛かったなぁ……( ̄▽ ̄)

ベティーとその飼い主に別れを告げ、細岡駅へと向かう。
▼・仝・▼ノシ

そこからは少々歩く事にした。
行き先は、細岡展望台だ。

長くなってきたので分けますです。

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